親権者が教育などを怠っている場合は?

親権者が教育などを怠っている場合は?

離婚時に子どもの親権を指定したのは良いが、その後、親権者が教育や監護といった義務を怠っている場合はどうすれば良いのでしょうか?

たとえば、子どもを家に置き去りにして自身は夜な夜な遊びに出ていたり、子どものために使用すべき養育費を自身のためだけに使用したりしていた場合、まさに子どもへの教育・監護を怠っていると言えるでしょう。

こういった場合は、家庭裁判所に「親権喪失の宣告」を申し立てることになります。

親権喪失の宣告とは?

親権喪失の宣告とは、家庭裁判所で行う手続きで、簡単に言えば親権者から親権を取り上げる手続きのことです。

上記のような、親権者らしからぬ行為をそのまま放っておけば、子どもの健全な発育に影響を及ぼすのは目に見えています。

そこで、子の親族、または検察官が家庭裁判所に親権喪失を請求し、家庭裁判所がこれを認めれば親権を取り上げることができるのです。

また親権喪失の宣告では、親権そのものではなく、身上監護権、または財産管理権(詳しくは「親権・監護権」)のどちらか一方を取り上げることも可能となっています。

養育費といった子どもの財産を浪費することにのみ問題があるのであれば、財産管理権だけを取り上げることも可能です。

親権喪失後の親権者について

では、家庭裁判所に親権喪失が認められた場合、その後はいったい誰が親権者となるのでしょうか?すでに離婚をしていれば親権者は1人しか指定されていないため、子どもの親権者は誰もいなくなってしまいます。

こういった場合、すでに離婚は成立していたとしても、戸籍上は子どもの親であることに変わりのないもう一方の親が親権を得ることが多いです。

また、例外として、もう一方が親権者として適格でない、または、死別などによって親権を行うものが他にいない場合、子どもの祖父母らが法定代理人(本人の代わりに法律行為を行う者)となって身上監護・財産管理を行う、「未成年後見人」という制度が利用されることもあります。

離婚後も子どもの発育には目を配ろう

上記のような方法で、一度は失ってしまった親権を再度取得できる可能性は十分にありますので、離婚後も子どもの発育については面会交流(詳しくは「面会交流」)などを利用し、目を配るようにしておきましょう。

とはいえ、親権の喪失はそう簡単に認められるものではないので、もし、申立てを検討しているのであれば、専門家に相談してからの方が良いでしょう。

なお、親権喪失には親権を濫用している(本来の目的と異なることに用いること)という証拠も必要となってしまうため、専門家への相談だけでなく、証拠集めといった事前準備も必要になります。

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